ヒント

こんにちは。新しく始まるホームページのブログになんてタイトルの本を紹介しようとしてるんだよ、とツッコミたくなったけど、でもやっぱりこれがいいです。

こだまさんの『ここは、おしまいの地』

エッセイです。ツイッター(今はXっていうんですよね)をやっていたときに知りました。短い文章なのに、ネガティブなのに、”なのに”、”なのに”の連発なのに、上げたハードルを飛び越えてくる面白さがあり、ファンになりました。この本を買う前から、予感はしていましたが、当たりました。さくらももこさんの『もものかんづめ』を読んだときのような衝撃。嬉しい当たりです。自虐満載なのに気持ちよく笑えるんです。自分を第三者の目線で観察して、それを「私なんて」で終わらせず、受容して解釈して昇華して、誰か1人でも救われる人がいたらと文章にして世に放っているからなのかな、と思います。不幸を御涙頂戴ではなくて、不幸を滑稽に、不幸を笑いに。そうなれたら無敵です。
私も救われた一人です。生きているだけで全てがネタ。ネタの宝庫。毎日が宝探し。と思わせてくれました。自分の年齢が平均寿命の半分を過ぎ、ファンタジー案件だと思っていた死がリアル案件になってきました。リアルになって1日が、1分が、1秒が愛しいです。そしてネタ探しに忙しいです。もし辛いことがあっても面白がってネタにしてみんなに笑ってもらって、いいことがあったらみんなにもお裾分けできたらと思います。そんな無敵に憧れています。ダメなことをさらけだすと実は周りにいる味方に気づけたり、私もそうやって考えたら楽しくなるな、と生きやすくなるヒントがもらえる作品です。電車やバスで読むときはご注意を。声を出して笑っちゃうかもです。そして、笑いながらグッときます。