冷やし中華始めました!みたいな感じで陶芸始めました!一から何かを始めるには遅いのか…いや、そんなことは無い、好きこそ物の上手なれ。そう言い聞かせてふわっと意外と真剣にやっています。昔より随分と集中力というか、ものの捉え方や、先生の言っている事をちゃんと聞けるようになったからなのか、体にビンビンと伝わるものがあり、なんかこんな事を言うとイヤな感じですが、できているんじゃない?!もう上手くやれているんじゃない?!というところまで来ました。まだ月に一度で3回やっただけですが。
3ヶ月前、急に土遊びしたくなり、エクササイズのつもりで陶芸を始めました。どうしたらデザインの仕上がりに力を入れたり抜いたり出来るのかなぁと考えていた時に、あっ体と頭を軽くしよう!そしたら体の中のものをデトックス、浄化しようと思ったのです。
というわけで先ず陶芸は菊ねり(土を捏(こ)ねること)からです。土の塊の底から片方の手で土を持ち上げるように回し、もう片方の手で体重をかけながら押す。土の中の空気を抜きながら捏(こ)ね、菊の花のように細かい花びらを作っていくのです。低めの木のテーブルに腰をしっかり入れてリズム良く無心になって捏ねられれば、自然と菊の花びらのような形になっているという風です。菊ねりの目的は土の中にある空気を抜いていくことなのですが、これがまた難しい。なかなかのハードワークです。初回、これを始めたのは猛暑。滝のように汗が流れて、聞き手で土を押すたびにパシャンパシャンと汗が飛びます。あーー毎日毎日こんな事を陶芸家さんたちはされているのか…と想像して改めて敬意と感動に打ちひしがれていました。それにしても地味です、嫌いではありませんが大変です。美しさや儚さや、人を魅了するもというのは、そういう事を経て磨かれて磨かれて表面に顔を出すのかなぁと思いました。
そうそう、陶芸の先生は、実の叔母にあたる人です。叔母は私が物心ついた時から、自分のアトリエで油絵を描いていました。当時グラフィックデザインという仕事がまだ無い時代に文字を作ったり、絵を描いたり、いつも何かを手でやっていました。色落ちしたネイビーのフラップシャツにこちらも着倒した綿パンを履いている。汚い格好ばかりなので仕事していないのかなぁと思っていました、そして、絵の具がたくさん飛んだ壁の部屋には白いくるくる頭の石膏で作られたお顔立ちのはっきりとした人の頭がずらりと並んでいて、叔母は変なものを集めて仕事をしていない人なのかな、という印象でした。ただ、どこかへお出かけするとなると大変身するのです。小さい時に何度か展覧会のような場所へも連れて行ってくれました。生成りのツイードジャケットに細身の膝下スカート、胸元にはゴールドのブローチ、耳にはゴールドのイヤリング、綺麗なバーガンディのパンプスを履いて、小粋なハンドバックを手にして髪の毛もセットする人でした。今思うとお洒落な人だった、美意識の高い人だったんだと思います。
そんな叔母からスパルタで習っています。一緒に通っている友人は、真面目に叔母の言うことを聞いておりますが、私は身内というのもあってふざけた態度で叔母をがっかりさせております。でもいつか、見ておけよ!とかっこいいもの作ってやる!!と、そんな今日この頃です。
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