自分をひらく

自分自身のことでも、知らない部分がたくさんあるのだなと感じることが多い。まわりの人の言葉によって初めて気付く自分の一面に、まだこんな部分があったのかと驚かされる。

Dhalで働き始めて間もない頃、お店に来てくださったLittle Apothecary前田さんとスタッフとの会話の中でワンピースの話題になった。服ではなくて、「海賊王に、俺はなる!」の方のワンピースだ。Dhalのデザイナー水谷さんも観ており、あの作品がなかったらDhalをつくらなかったと話していた。まだ観たことがないという前田さんにストーリーの話をしていたところ、ついつい熱を込めて語っていたらしい。この話は何度読んでも毎回泣けるとか、この声優さんは昔あの作品に出ていてこんなセリフを言っていたとか。よっぽどいきいきと喋っていたのだろう、前田さんから「本当にお好きなんですね。目がとってもキラキラしてる」というお言葉をいただいた。そこで初めて、自分で感じていた以上に漫画やアニメが好きなんだと気付いたのだ。

自分の内面をあらたまって人に見せることはとても勇気がいるが、ふとした時にちらりと垣間見えたりじわじわあふれ出てくるときがある。そうした不意の瞬間にこそ、その人らしいキラッと光るものがあらわれるのだろう。わたしの場合はどうやらそれが漫画やアニメをはじめとした、好きなものに対する愛だったらしい。自分の扉を少しずつひらいていくこと。そこから生まれる会話や人とのつながりは、今この時代だからこそ大切にしていきたいと思うのだ。

というわけで、このブログでは漫画やアニメをはじめとした好きなものに対する愛を語っていきたいと思う。自分の好きについて掘り下げて、その理由を考える。そんなオタク気質な読み物があってもいいんじゃないだろうか。そう信じて、今日もまた大好きな作品の頁をめくるのだ。