黙々と手を動かすことが好きだ。普段からというわけではなく、それをしたくなるのは決まって自分の中にノイズがある時。考え事をしたいのに、頭の中のノイズがうるさくて集中できない。長い糸が複雑に絡まってもやもやしている時、淡々とひとつのことに集中したくなる。
料理は最適解のひとつだと思う。中でも包む系、例えば餃子や焼売なんかはもってこいだ。中華繋がりで春巻きもいいかもと想像したが、一袋に入っている皮の枚数的にあっという間に終わってしまうので、もの足りなくなって不完全燃焼になることが容易に想像できる。余計にもやもやしてしまってよろしくない。餃子や焼売はたくさん作って冷凍すれば、気力がない日のおかずになるのでそれもまた素晴らしいところ。餃子派と焼売派とで大きく割れそうなところだが、作るということを考えると焼売を強く推奨したい。餃子は野菜料理ということをご存知だろうか。(出典:呪術廻戦) 餃子を作るとなると、白菜やニラを細かく刻み、ひき肉と合わせて皮で包むという工程が一般的。数種類の野菜を細かく刻むこと、包むときにヒダを寄せることを思うと、作る側に易しいのは焼売ではないだろうか。(野菜少なめの餃子もあるだとか、包むときに必ずしもヒダを寄せる必要はないといった意見は認めます)(とにかく焼売を推したい、ただそれだけ)
焼売のレシピでおすすめしたいのが、賛否両論・笠原シェフの肉焼売だ。材料はいたってシンプル、豚肉と玉ねぎ、味付けの調味料とシュウマイの皮のみ。豚肉はひき肉と肩ロースの2種類を使用するのだが、これが肝だと思う。ガツンと食べ応えのある焼売になるのだ。焼売は包むのも簡単なので、餃子派の人も騙されたと思って試してみてほしい。YouTubeでレシピを公開されているのでぜひ。笠原さんのレシピは何を作っても美味しくできるので、気づけば食卓が全て笠原先生レシピになることもしばしば。特別な材料は必要なく、家庭にあるもので作れるってありがたい。日々食べるものは簡単にできて美味しいこと、それが一番だと感じる。
もやもやしている時こそ手を動かして、美味しいごはんを作って食べる。そこにお気に入りのうつわがあれば尚よし。大事なことは日々の営みの中にあるのだと、改めて実感したつい最近です。
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